2010年1月14日木曜日

カルトにいたことを子供にどう伝えるか   by Randall Watters

カルトにいたことを子供にどう伝えるか   by Randall Watters

"How to Tell Your Children that You Have Been in a Cult," by Randall Watters; Free Minds Journal. http://www.freeminds.org/psych/tellkids.htm
(2003年7月21日改訂)

「自分が実際は何年もの間、宗教カルトにいたと気づいたとき、人はどんな気持ちになるでしょうか。ある人にとって、グループからの脱出は爽快さや興奮を感じさせますが、怒りや混乱、恥じらいという感情を抱かせることもあります。怒りは通常、カルト自体、勧誘者、こういうことが起きるのを許し人生の多くの時間を費やした、自分自身に向けられることがあります。混乱は、これから事実を知るために誰を信頼していいのか分からないという気持ちから生じます。恥じらいは、宗教的詐欺のカモにされるほど愚かだった、子供にカルトとは何かを教えなくてはならない、自分が過去何年かの間その一部であったことを告げなくてはならない、という気持ちから生まれます。ええ?ママ、知らなかったの?

この問題について話し合う手掛かりとしては、ジョージ・オーウェルの『動物農場』がいいかもしれません。近くの図書館でこれのビデオをレンタルできるでしょう。『動物農場』は大人向けの物語ですが、漫画的な動物キャラクターが農家の庭に登場し、一種の社会主義を形成します。そこでは正常な関係は破壊され、農場で高い立場に就くためにお互いに敵対します。また『裸の王様』も、実際的な常識の大切さや、人がいかに簡単にねじれた思想体系を作り出し、それに従うことを強制してしまうかを教える、良い話でしょう。

子供に伝えるカルトの定義としては、「自分たちだけが神に選ばれ、世の中に真理を伝えていて、もし自分たちの言うことに従わないなら神に滅ぼされる、と言う人たちが作った宗教団体」あたりが良いでしょう。そこから、この宗教があなたを信頼させるためにどういう話をしたか、しかも事実をすべて告げることはなかったことを話せるでしょう。それが嘘を言っていたという事実は、それだけで離れるに十分な理由です。また忘れずに「だからと言って私がエホバの証人を憎んでいるわけではない。彼らは自分たちがだまされていると知らないのだから」と話してください。トップに立つ数人の腐敗した人間だけが、嘘の責任を負っているのです。難し過ぎるように聞こえますか? サンプルの会話を見てみましょう。

ママ:ねえ、最近ちょっと困ったことに気づいて、テレサに話しておきたいんだけど。

テレサ:なに、ママ?

ママ:ほら、ママは今まで6年間エホバの証人だったでしょ。集会もすべて支持していたし、野外奉仕にも出ていたし、テレサもほとんど一緒だったわね。ママも最近まで、ものみの塔の言うことはすべて正しいと信じていたのよ。

テレサ:何かあったの?

ママ:今は手に入りにくい古い出版物を調べてみたら、ものみの塔の指導者は嘘をついていたことが分かったの。自分たちの歴史についてさえ本当のことを言ってなかったのよ。そして昔の嘘を隠すために教えを変え続けたの。ママにもこれをすべて理解するのはつらかったわ。でも、真実を言わない組織に属していても、いいかどうか分からないの。神の是認を得られないでしょ。

テレサ:それって、もう王国会館へは行かないってこと? お友達はどうなるの? もし行くのをやめたら嫌われるわ。

ママ:お友達のほとんどは、ママが見つけたことを怖くて見ることができないの。そしてこのことを話せばママのことを怒るでしょうね。でも、みんな遅かれ早かれ真実を知らなくてはならないのよ。ママはみんなのことを責めているんじゃないの。ただ組織の一番上にいるお年寄りが腐敗していて嘘をついているの。証人のお友達は誰もこういう話を聞きたくないから、たぶん私たちと話してくれなくなるかもね。でも、みんなに無視されても、私たちが話しかけていけないということはないのよ。もう、あの人たちの規則に従って生きなくてもいいの。もしみんなが本当に私たちの友達で、私たちと同じくらい愛してくれているなら、いつか話を聞いてくれるわ。

テレサ:それって、もうビリーとも遊べなくなるってこと?

ママ:テレサは誰とでも遊んでいいのよ。何人かのお友達が話しかけなくなって、テレサにつらいことになれば、ママも悲しいわ。本当にこんなことになってごめんね。もっと前にこういうことが分かっていれば良かったんだけど。そうすれば、こんなにつらい思いをせずに済んだのにね。このことで話したいと思ったら、いつでもママのところに来てね。一生懸命、力になるから。いろんなことが変わるけど、何カ月かたったら、二人とももっと幸せになるわ。二人で何かする時間も増えるわね。動物園に行ったり…。そうね、今度の土曜日なんてどう?」

お子さんがカルトを離れるあなたのジレンマを理解してくれますように。この件については、”Cult-Proofing Your Kids”(カルトに負けない子供に育てる)と”Linetka, and the Town of Make Sure of All Things”(町にやって来たカルトを見抜いて家族を救う女の子の寓話)をお読みになるようお勧めします。

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